中澤達浩が日々の家づくりを日誌にしてます。
社長日誌―2024/10/24
住宅業界の仕組み
住宅業界、特に建築業界の仕組みについて、家がどのように作られていくか理解が難しいと感じる方もいらっしゃるかもしれません。
その中でも、家づくりのメインとなる木工事については特殊です。今回は、安くいい家を手に入れるために知っておきたい「木工事」についてお話します。
昔は、棟梁と呼ばれる職人がどこでも家を建てるのが当たり前でした。しかし、まあ~自分勝手であったり、休憩が多かったりと少し問題視されることもあったようですね。
そんな事もあり、昭和の初期に現在でいう「ハウスメーカー」が登場し、営業マンがしっかり対応してくれるハウスメーカーに家を依頼する人が増えたわけですが、それでも100%ハウスメーカーでなんてことはなく、「大工が建てる家が良い」と考える人がいたため、大工の仕事も続いていました。
時代は変わり…
洋風な建物が輸入されると、家は単に住む場所だけでなく、ステータスや所有物としての価値が高まりました。こうなると、大工に家を頼む人はさらに減っていきました。
その後、住宅に「性能」が求められるようになります。暖かい家や涼しい家など、居住性にこだわる人が増えると、大工だけでは対応できない状況が出てきました。
職人の中には、個人のペースで仕事をしたり休憩を取ったりする人も多く、いわばアウトサイダーな人達が多いです。
ただし、全ての大工がそうというわけではなく、伝統的な技術を守り続けている人たちもいます。とはいえ、大工の技術は大切にされるべきものです。そのため、お客様と大工の間を取り持つ存在が必要になる。
それが工務店です。
設計事務所と思った方もいらっしゃる?かもしれませんが、設計事務所はお客さんよりのため、設計事務所が大工と連携して仕事をするには、設計者に高いスキルが求められます。
住宅性能と工務店の課題
さて、大体は工務店がお客様と大工の間を取り持つのですが・・・
ここで問題が生じます。
今までは、ただ家をつくれば良かった時代だったのが、近年(本当にここ10年ほどですね)住宅の性能が格段に向上しています。
それが、断熱等級○○と言われる事なのですが….
今度は、工務店がそれに追いつけなくなってきているのです。
C値、Ua値、断熱等級、ηAC値…など
そもそも、C値とかUa値とかは工務店がいっている話で、大工さんが理解をしている訳ではありません。
この中で一番差が出てくるのが「C値」ですが、
例えば、工務店が高性能な家を目指しても、大工の仕事のやり方や工事請負の形態がそれを許さない場合があります。工務店は「家を安く提供することが重要」と考え、大工にも限られた予算で家を建てるよう依頼します。
気密工事や断熱工事が複雑になればなるほど、面倒な手間が増えて、家1棟を完成するのに、時間がかかります。その為、家1棟の完成させる期間が長くなるので、大工さんも余計に費用を支払ってもらいたい訳ですが・・・
その結果、クオリティに差が出てしまいます。
先ほどいった
「家を安く提供することが重要」
と言う事で、これまで仕事を進めてきた工務店にはその、パラダイムシフトが出来ない訳ですよ!なぜかというと、「安くないと家が売れない」と根っこから考えているからです。
こうなると、性能面からいえばこういった会社の家は「安いかもしれませんがそれなり」という風になるんでしょうね!
さて、ここまで読んでいただいた上で、本題をようやくお話しできるのですが・・・
こういった工務店や、そこで家づくりを行っている職人さんが、断熱工事や気密工事をしっかりと理解してできるとは・・・?
私がもし、家を手に入れる側の立場にあったのならこの様に考えます。
「気密も断熱もそれなりなんだろう」
もししっかりとした、高気密・高断熱の家を手に入れるのなら、そういった工務店の基本的な考え方も十分に理解した上で判断をした方が良さそうです。
詳しくは小冊子でご紹介しています。
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