中澤達浩が日々の家づくりを日誌にしてます。
社長日誌―2024/09/09Ⅰ
完全フルオーダーの家
家の歴史を考えると・・・
ないみたいですね、「完全フルオーダーの家」って。
昔、家を建てるとなると、町の大工に依頼して家を作ってもらったようでしたが、大工にも独自のこだわりがあって、ちょっと違とことを言おうものなら、「和室っていうのは○○っていうもんだ、てやんで-」なんて意見が強く、否定されたみたいな感じがイヤで、大工に仕事を頼むのをやめたという話もあります。
現在でも、設計士に家を頼むと「僕のデザインはこうで、ああで…」と長い説明を受け、なかなかこちらの意見を言いづらい状況になることが多く、意見の食い違いから揉めることもしばしばあるようですね・・・
ハウスメーカーに至っては、「この中からイメージに近いお好きなデザインをお選びください」と選択肢が限られ、少しだけ変更が可能な「セミオーダー」的な家になってしまいます。
「私にとって理想的な家」というのは、なかなか実現しにくい状況のようです。どうしてこんなことが起こるのか考えてみたのですが、家を提供する側の努力不足が一因ではないでしょうか。
建築業界は国の指導が強く反映される業界です。むしろ、国が介入しなければ、業界は適当なことをやりがちな人たちが多いのかもしれません。そんな人たちだから、国が政策に利用しても仕方ないという面もあるでしょう。
国は、輸入という名目で不要な物まで押し付けてくることがあり、木材や家の工法なんかもそうです。薬剤処理された木材なんかは典型的な例です。不要な木材を輸入しなければいけない、じゃあどうやってさばくか・・・それをどのように処理するかを考えた結果、住宅用に使用するのが手っ取り早かったのでしょう。しかし、そのままでは日本国内で使えないため、薬剤で処理して販売することになったと推測できます。
国は国民の安全を守るべきですが、時折、個々の健康よりも国益を優先しているように感じることがあります。
家の工法についても、過去に輸入された際の経緯がありますが、それはまた別の機会にお話しするとして・・・
これはあくまで私の推測に過ぎませんが、もし国民の健康を本当に考えるなら、薬剤処理された木材ではなく、国益を確保する別の方法を模索すべきだと思います。細かいことかもしれませんが、結構重要なことだと思います。
私たちの家づくりに欠かせないヒバ材の土台は、実際には非常に限られた量しか輸入されていません。長く住む家ですから、「薬剤の脅威にさらされる家」は避けたいと考える一部の木材輸入業者や資材業者の熱意が、A.C.Regalieの家を支えています。
本気で安全な家を考えている人たちは、土台に限らず、本物の安全を追求しています。
最近では、断熱等級が5から7に引き上げられましたが、それを決める会議には大学の教授やハウスメーカーが出席しています。ですが、その場では等級5までしか決められなかったと言います。
それはなぜ?
ハウスメーカーがそれ以上の基準に対応できなかったからだそうです。(あくまで噂ですが)
そのため、国は最高等級を5に設定したのですが・・・その後、会議に出席していた一部のメンバーが新たな団体を設立し、国会に法案を提出。これが可決され、最終的に断熱等級が7まで引き上げられたという経緯があります。
まぁ・・・こういったことを真剣に考えて、「より良いもの、より安全なもの」を理解しているのは一部の人たちしかいないので、小さな声としてしか聞こえてきませんが、そういった意見を大切にしなければ、私たちの子孫やその先の未来を守ることってなかなか難しい道のりに感じます。どうしても、既得権益を持つ大きな声が優先される国なので、少し残念なところもありますね。
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